映像機器の設計ポイントは大きく、
①光学設計と調整機構:基本仕様(映像仕様、モジュールサイズなど)に基づいた設計に関するポイント
②モジュール設計:光学部品の保持、放熱機構に関するポイント
の2つに分けられます。
光学設計では仕様に従ってデバイス(光源・映像デバイス・レンズ材質)を選定し、光学系の設計を行います。この際、デバイスのばらつきを吸収するためにレンズ調整を行う必要があるため、どのような調整を行う必要があるのかも合わせて検討します。
モジュールの設計では、どのような機構・材料で光学部品を保持するかが重要となります。初期性能が達成できたとしても、保持方法が適切ではない場合は性能低下につながるためです。
また、映像機器では様々な光源を使用します。光源は非常に大きな熱源となることが多く、放熱機構が重要です。放熱機構が適切でない場合、発生した熱によりデバイスの故障や光学性能の低下(レンズ材質の劣化や屈折率変化)につながります。
映像機器を設計した後には、評価が必要となります。以下に評価項目と設備を紹介します。
項目 | 説明 | 評価設備 |
明るさ | モジュールの明るさを示す指標。評価対象により異なり、主な指標として輝度、照度、全光束(ルーメン)、ANSIルーメンなどがある。 | 点輝度計 積分球 面輝度計 |
色温度@白色 | 白色の定義 | |
均一性 | 画面における光パワーの均一性 | |
解像度・MTF | 画像の鮮明度 | CCD・CMOSセンサー |
コントラスト | 明暗の比率を表した指標。 FOFOコントラストとANSIコントラストがある。 | 照度計 |
スポット径 | 主にレーザー光源のスクリーン上でのスポットのサイズ | ビームプロファイラ |